内容説明
神も、仏も、信じることができた日本人。心の奥に秘めたその無意識的な信仰心の由来と意義について、わかりやすく語る。
目次
心とは
日本人の宗教
宗教における自然
日本人の宗教心
いま甦る神と仏
八幡神と神仏習合
八幡大菩薩の誕生
聖武天皇二つの大仏
比叡山と高野山
檀信徒と共に生きる
“対談”日本人の神仏観
著者等紹介
菅原信海[スガワラシンカイ]
1925年栃木県日光市に生まれる。1951年早稲田大学第一文学部東洋哲学専修卒業。現在、京都妙法院門跡門主、天台宗勧学院院長、大僧正、望擬講、早稲田大学名誉教授、文学博士。京都古文化保存協会理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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55くまごろう
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奈良時代~平安初期にかけての神仏習合の歴史について、特に宇佐八幡の八幡大菩薩を例に挙げて説明している。講演や寄稿を集めたもののため、内容に重複する点も多いが、繰り返し語られるので記憶に定着する良さもあった。神仏習合が日本人にとって神仏の自然な受け取り方であって、近年の神仏分離政策が文化的・歴史的に正しい訳ではないことが判る。また、奈良~平安初期における皇室と藤原氏の政治的確執や、それ以前の大和王朝の成立に関する事象が、神仏習合の背景に関わっているとは意外でもあった。2018/04/07