出版社内容情報
ゲームを降りるゲームもやめて、遊びに出かけよう。
哲学者永井均の大ファンである著者が、永井の哲学や瞑想についての文章、そして著者の四代前の師匠にあたり永井も仏教を超える価値を認めた内山興正の坐禅論を手がかりに、坐禅とは何か? 坐禅がどうやって人生を変えるのか? に迫る。
「本音を言えば、私は坐禅に救われたという気がします。つまり、私の場合は効果があったと言わざるを得ません。その効果によって、「人生を改善させたい」という病気がようやく治ったのです。しかし、それまで坐禅中にどうしようもない退屈を味わったのは否めませんし、坐禅の効果に気づくためには「私なんか、どうなってもいい」という境地が通過点でした。今はどうかと言われれば、坐禅という大いなる退屈を楽しんでいるのです。」(本書より)
【目次】
第一章 〈私〉の気づきと《私》の築き
第二章 「なんだ、おまえか!?」――順タウマゼインと逆タウマゼイン
第三章 永井哲学と格闘しようとする僧侶
第四章 言葉と慈悲――菩薩としての永井均
第五章 二人称の永井哲学の可能性について――「あなた一人だけが特別!」
第六章 メタ認知するな、認知せよ!
第七章 目覚めの瞑想と、退屈な坐禅
第八章 「肉体の骨組」と「思いの手放し」
第九章 坐禅は人間の廃業である
第十章 解脱という大きな落とし穴
第十一章 〈私〉はどうして菩薩になれるのか
第十二章 自己曼画第六図の謎――隠れていた友人たちはどこから現れるのか
第十三章 仏道実践のロードマップと洞山五位