出版社内容情報
大乗仏教を代表する空の思想を、歴史の展開に沿いながら、その関係性の論理をわかりやすく解説した入門書。大乗仏教を代表する空の思想を、開祖のブッダから部派仏教、大成者の龍樹へという流れに沿いながら、縁起・輪廻との関係から、その関係性の論理を明らかにする。
梶山 雄一[カジヤマ ユウイチ]
著・文・その他
内容説明
わたしは「有るのでもなく無いのでもない」?ことばを超えた真理を究めた“空”と“縁起”の論理が明らかになる。
目次
プロローグ
第1章 ブッダの空思想
第2章 有の形而上学
第3章 大乗の空思想
第4章 龍樹の根本的立場
第5章 空の論理
第6章 縁起説の発展
第7章 輪廻と空
第8章 縁起と空
エピローグ
著者等紹介
梶山雄一[カジヤマユウイチ]
1925年、静岡県に生まれる。京都大学文学部哲学科卒。京都大学名誉教授、文学博士。2004年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ショウジ
14
空の概念、考え方について書かれた一冊です。じっくり読めば読みこなせるかなと思います。個人的にはもう一度読み直したいと思いました。2020/06/21
鹿野苑
8
仏教で避けて通れない「空」の入門書。説一切有部、龍樹についての解説。 これで入門書なんだよなあ。言葉は平易であるが、内容はそれなりに難しいので行きつ戻りつ確認して読むことになると思う。それでも大分わかりやすいのだと思う(という自信のない表現はわかった気にならないから)。 決していまの自分と無関係な話ではない。 2023/10/28
まえぞう
6
以前、別のシリーズで空の解説を読んだ際も感じましたが、龍樹は空を~でなく、~でもない、と否定で語るので、文句はつけにくいのですが、ストンとは落ちてきません。あるものでなくて、ないものでもない、と言われても、それでどうなんだという感じが拭えませんでした。いつまで経っても業から抜け出せないようです。2019/11/16
yukioninaite
1
あとがきがいい。「空」がわかる、わからないより、まずは人として大事なことがわからなくてはいけないというところ。2024/11/01
Kchan
1
「空」の概念を解説。 分別(ふんべつ)が肝要と捉えた。 0(ゼロ)の概念がインドで生み出された文化背景には、「空」の思想が関係/関与しているのだろうか?と疑問が生まれた。 「空」に関する別の解説本も読みながら理解を深めていきたい2022/06/07