出版社内容情報
インド二大叙事詩のひとつラーマーヤナがアジア各国に伝播して生んだ美術・工芸・演劇など多彩な文化の全貌と,民族・国ごとに変容した過程を,華麗な図版を駆使して紹介。
内容説明
マハーバーラタと並び称されるインド二大叙事詩のひとつラーマーヤナは、3世紀頃に現在伝わる形になったのちも、歴史・地域・民族ごとに変容しつつ、時を越え海を越えて、アジア各国の文学、演劇、建築に、ラーマーヤナ文化圏ともいうべき巨大なひろがりを形成した。本書は、綿密な研究にもとづき、貴重な図版・写真を多数用いながら、ラーマーヤナのインド本国における展開と、アジア各国へ伝播し変容する過程、そして、そこから生まれた文化と芸術の姿を一望する。
目次
第1部 インドでの展開(インドのラーマーヤナ―一六世紀北インドのトゥルシーダースによる翻案を中心に;ラーマーヤナとヒンドゥー教―ラーマ神格化の背景を探る;ラーマーヤナと南インド)
第2部 伝播と変容(タイのラーマーヤナに見る伝承と民族造形―影絵芝居を中心として;ラーマーヤナ演劇の身体伝承―アジアにみるラーマーヤナ劇;インドネシアにおけるラーマ物語の受容と伝承―物語と表現の変遷 ほか)