出版社内容情報
本巻は、存在論、認識論、論理学、真理論、言語哲学、全知者・輪廻・刹那滅の論証など、仏教論理学の構造と意義を解明する。
内容説明
本巻は、仏教論理学を存在論、認識論、論理学、真理論、言語哲学の各視点から解説し、さらに全知者・輪廻、刹那滅の論証など、最新の研究成果を通じて、その基本的構造と現代的意義を示す。
目次
第1章 仏教論理学の構造とその意義
第2章 存在論―存在と因果
第3章 認識論―知覚の理論とその展開
第4章 論理学―法称の論理学
第5章 真理論―プラマーナとは何か
第6章 言語哲学―アポーハ論
第7章 全知者証明・輪廻の証明
第8章 「刹那滅」論証―時間実体(タイム・サブスタンス)への挑戦
著者等紹介
桂紹隆[カツラショウリュウ]
1944年、滋賀県生まれ。京都大学大学院文学研究科修士課程修了。トロント大学大学院博士課程修了(Ph.D)。現在、龍谷大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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HANA
10
論理って突き詰めていくと、どんどん現実から乖離してゆく。ここで論じられている仏教論理学も、現象を微に入り細に入り解明しようとしている様な印象を受ける。他の哲学との論争もあるのだろうけれども、仏陀が無記に徹した方向からどんどんずれて行っている風に感じた。それにしてもなんとも言えずややこしい。2012/02/27
マウンテンゴリラ
1
本巻で扱われているテーマは、難解ではあるが、人間のというより、個人として最も深刻であるべき問題であるようにも感じた。一般的な理論または経験論に基づいて把握することのできない自らの死ということを抱えた存在として、すべての人間にとって避けられない議論であるように実感された。その問題を先送りにすることで、現時点での幸福を満喫したいという意識は確かに自分にもあると認めざるを得ないが、自分とは、時間とは、死とは何かということに向き合わない限り、本当の安らぎは得られないのだろう。→(2)2014/10/18
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