出版社内容情報
『あしたもこはるびより』『ひでこさんのたからもの』に続く第3弾!!ひとりになった英子さんの菜園生活はるなつあきふゆです。
内容説明
愛知県のニュータウンで、はる、なつ、あき、ふゆ。ひとりになり、時が止まってしまった英子さん。時を動かしたのは「食は命」の哲学としゅういちさんの「何でも自分で」の言葉でした。89歳、初めてのひとり暮らし。新しい菜園生活の始まりです。
目次
英子さんとしゅういちさん
ようこそ、つばた家へ
あたらしい朝がきた
あきふゆ
暮らしを取り戻す
英子さんのお菓子と料理
きのうからあしたへ
はるなつ
ちいさなノルマを毎日
「あとみよそわか」に生きてきた
著者等紹介
つばた英子[ツバタヒデコ]
1928年生まれ。キッチンガーデナーとして大地に根差したていねいな暮らしを実践中。89歳になったいまも、手足の運動を兼ねて毎日1時間の畑仕事を続けている
つばたしゅういち[ツバタシュウイチ]
1925年生まれ。東京大学卒業後、アントニン・レーモンド、坂倉準三の建築設計事務所を経て日本住宅公団へ。広島大学教授などを歴任後は「お金より自由時間」をモットーに自由時間評論家として妻の英子さんと共にていねいな暮らしを実践。2015年6月2日、生涯を終える。享年90歳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なゆ
79
眺める本が読みたくて、何も知らすに手にとった本。表紙のパンが素朴で、パラパラッとめくると写真がたくさんで、89歳の英子さんの丁寧な暮らしの様子が。どうやら夫のしゅういちさんを亡くしたあと、ひとりの生活をゆっくりと始められているらしい。亡き義母にどことなく似た英子さんに勝手に親近感。自然たっぷりの家、キッチンガーデンや、手作りのジャム、そして毎日の影膳。食へのこだわりの話は考えさせられる。ひとりでもとても豊かな暮らしぶりを見習いたい。ご夫妻で『人生フルーツ』という映画にもなり、既に本も2冊出されてるとは!2019/02/08
minami
58
今、92歳のつばた英子さん。ご主人を亡くされて、それからは一人暮らし。少しずつ畑を耕し、日々の家事を無理せずコツコツ続ける日常が綴られる。コツコツが全くストイックな感じでない。なんて豊かなの!私も英子さんのように歳を重ねたい。鶏肉のトマト煮込み、治部煮、さくらんぼのロールケーキ。お料理やデザートまで気負いなくなんでも作る。そして新しい事にもどんどんチャレンジして、しかもとても楽しそう。なかなかこんな生活は出来ないけれど、毎日の生活を大切にしたい。私ももっと愉しいことを考えて、好きなことをやって生きなきゃ。2020/10/22
けんとまん1007
56
一日一日を、思いを込めて、ゆっくりと過ごしていく。読む順番が、これが1冊目になってしまったが、十分すぎるくらいに、伝わってくるものがある。食べること。そのために、いただくいものを、コツコツと作ること。それらが、すべてにつながっている。時間に任せることも大切。その時間がこめられたものをいただく。人として考えさせられることが多い。素敵な方。2018/10/20
ぶんこ
51
しゅういちさんがお亡くなりになられた後、えいこさんお一人での生活が綴られていました。お一人になられた直後は、気力が無くなり、食も細くなってしまわれたそうですが、この本やドキュメンタリー番組の製作で来客が多かったことが気持ちの張りを支えられたのでしょう。えいこさんは、ご自分のことより他の人を優先される方なので、人様にふるまうおもてなしで元気が出るようです。90歳になられても畑仕事やジャムを作ったりと精力的なことに感嘆します。しゅういちさんの夢が盛り込まれた佐賀の「まちさな」という施設が素晴らしい!2024/07/27
あじ
47
とうとう『あしたも、こはるびより。』最終章を迎えました。しゅういちさんはお亡くなりになりましたが連名での出版です。─夫亡き後荒れ放題になっていた畑、疎かになっていたひとりの食事。弱りきっていた英子さんを奮い立たせたのは、しゅういちさんが遺した数々の言葉でした。私はお二人から“ときをためる”堅実な思想を学び、老後を前向きに捉えるようになりました。既存イメージの豊かさから脱却、シフトチェンジしていけたらと思います。番外編として、建築家のしゅういちさんが最後に手掛けた、精神科病院のエピソードを紹介しています。2017/12/12
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- 和書
- 寄生性原虫コクシジア