内容説明
ある朝温泉町で2人の老婦人の絞殺死体が発見された。どちらの死体も両脚を伸ばして横たわり、手には1本のマドンナ・リリーの茎が握られていた。2人の関係を示唆するものはない。老後を静かにおくる老人を狙った精神異常者の犯行か?それとも2人の犯人の共謀か?病後の静養にきていた変わり種の歴史教師キャロラス・ディーンが、絞首台に送るべき“ジャック”を探り出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青縁眼鏡
3
個人的に予想外の気づきがあって「読んで良かったなあ」と思いました。2020/10/13
造理
3
★★☆☆☆ 歴史教師キャロラス・ディーンもの。このシリーズはとにかく教え子のプリグリー(今作はおとなしめ)や校長、そして関係者のやり取りがユーモラスで楽しめます。ミステリとしては連続殺人を扱っていますがやや面白味にかけ、どんでん返しもあるものの、全体的に地味に終わった感があり残念。2017/02/28
guriko
2
キャロラス・ディーンものの(翻訳済み作品の中では)第4作。見事に1冊飛ばしづつで翻訳されてるのはどういう事情だろう?飛ばされている作品は翻訳者の小林晋さんが私家版で出されていたりして、本編よりも出版事情が気になる...というくらいの出来。良くも悪くもオーソドックスな凡作という感じ。2022/11/23
UPMR
2
キャロラス・ディーンもの。シリーズとしてのユーモラスな雰囲気を楽しむには問題ないが、ミステリとしてはかなり微妙。動機的な謎が鍵となる作品で、謎に対する開き直りのような事件の構図にあまり面白みはない。結末の解決シーンも地味すぎる。展開的にもう少し盛り上がってもおかしくないのに……。2018/05/26
まほろば
1
今回は、ずっと批判的だった校長先生が意外と乗り気で笑えた。プリグリー君があまり出てこなかったのが残念。キャラクターが面白く、好きな作品。2018/10/24