内容説明
著者のドナルド・リチー氏は、日本映画の海外普及に尽力、とくに黒沢明、小津安二郎監督作品など初めて海外に紹介した。最新作「まあだだよ」まで全作品を徹底分析した名著の増補決定版。
目次
姿三四郎
一番美しく
虎の尾を踏む男達
わが青春に悔なし
素晴らしき日曜日
天国と地獄
赤ひげ
どですかでん
デルス・ウザーラ
影武者
乱
夢〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えふのらん
2
ショットや編集の分析が少ないので客観性に欠ける部分もあるが、脚本の読みがいいのでどの作品論も見通しが良い。特に人物同士を対応関係、例えば三四郎と檜垣を不完全と完全、権藤と竹内を鏡像に置き換えるといった抽象化が効いている。黒澤映画には事故主張強めの台詞が後半にはいるためそれに引きずられて批評が主題論化しがちだが、このように読み替えてもらえると鑑賞の助けになる。悪い奴ほどよく眠るを悪から善への転向として読んでいたのもなかなか面白かった。2021/02/01
hirokazu
2
日本映画を海外に大きく知らせたドナルド・リチー氏、2013年2月19日逝去。ご冥福をお祈りします。とはいえ、私が持っているのは今は亡き「現代教養文庫」から出たこの一冊のみ(増補版:1993年)。「姿三四郎」から「まあだだよ」を取り上げた2段組みで約700ページという力作でした。2013/02/20
Gen Kato
0
再読。黒澤明論の古典。ビデオやDVDのない時代は貴重であったろうフィルモグラフィも充実。記憶違いや脚本から起こしたためと思われる事実誤認、解釈の相違などはあれど、読みごたえじゅうぶんの一冊。2014/07/29
tkm66
0
ある種の<基本書>、ですかね。
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