内容説明
長きにわたって基本的には集権的社会主義の指令経済を維持してきた、CIS・中東欧諸国が、急激な市場経済への転換に向かおうとしている。そうしためざめは、人が年をへて突如恋にめざめた状態にどこかしら似ている。市場経済への壮大で感動的なドラマを現地調査をふまえて分析する。
目次
プロローグ 市場経済化改革への出発
第1部 集権的社会主義の失敗と市場経済への渇望(旧ソ連・中東欧はなぜ市場経済を求めるに至ったのか;社会主義理論に問われているもの)
第2部 旧ソ連―CISの経済改革(市場経済化の事実上の急進行;ソ連邦の解体と価格自由化)
第3部 「ショック療法」とポーランドの経済改革(「ショック療法」の直接の結果;「離陸」に向けての苦闘;深化する不況とその本当の背景;ポーランドの労働者の意識)
第4部 残された諸課題(難問の多い民有化;今後を考えるためのいくつかのポイント)