内容説明
ジプシーの民話は、先祖の語部の言葉そのままに幾世代も変化することなく正確に、祖母から子へ、そして孫へと伝えられて来たものばかりである。はなしの主人公は、きまって末っ子であり、人びとから軽べつされているが、その身にふさわしい巡りあわせになると、狡猾で、しかも幸運にめぐまれ、一方では、勇気もあり、適当に嘘もつく。しかし、母親には思いやりがあり、不幸な人びとや動物を助ける親切心をもつ。典型的なジプシー民話21話を収録。
目次
火を吐く竜
にしんの王様
悪魔の話
無人境の緑の人
三人姉妹
尾の短い牝鶏
垂れさがりながらのびない木の葉
二ペンス半銅貨
三人の僧侶
ジャックと棍棒
老鍛治屋
フロスティ(霜男)
りすときつね
十八匹のうさぎ
魔法にかかった城
小さな消し炭むすめ
ぎょろぎょろ目玉
子だくさんの夫婦
妖精の花嫁
黒い婦人
水車小屋の娘