内容説明
本邦初訳。ロンドンの自伝的小説の白眉ともいえる作品。ルポルタージュの先駆者、動物小説の第一人者、これに社会派作家としての貌を加えても、本書をぬきにしてはその全体像はつかめない。短くも激しいロンドンの半生を背景に、冒険とロマンを描きながら大麦の粒、つまりアルコールについての瞑想録ともなっていて、アメリカ文学史上特筆すべきセンセーションを巻き起した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きっしょう
2
著者とアルコールの関係を吐露している自伝的作品。子供のころから様々な職業を渡り歩き、読書し、そしてアルコールとどのように付き合ってきたかが延々と書かれている。時に宇宙まで持ち出しながら哲学的な思いを吐露し、アルコールは無くても大丈夫、常にコントロールしていると繰り返すあたりがなんとも・・・。ロンドンの波乱の人生が垣間見え、それらが肥しとなって素晴らしい作品が生み出されたのだろうなと思うも複雑な気持ちになる作品だった。2024/05/22
Ria.M
1
酒を人生の友と呼んで、著者の人生にどう影響を与えたかを書いた自伝的な物語です。2009/01/25