感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山がち
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『孔子縞于時藍染』と『黒白水鏡』の二作が並んでいるだけではなく、巻頭に『莫切自根金生木』が入っているのが面白い。『孔子縞于時藍染』が徹底して現実を穿って町人世界を描いているのに対し、『黒白水鏡』は世相を皮肉っているような感じが確かにちょっと露骨な面もあるように感じられて、ゆっくり読んでみるとなんとなく面白いものが見えてくる気がする。この二作品の影響関係の色濃さもまた興味深いものがある。『莫切自根金生木』は、富貴に苦しむ先走りのうちの一つではあるが、提携パターンの繰り返しの中最後の急展開はとても面白かった。2013/11/05
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