出版社内容情報
渡部竜也[ワタナベタツヤ]
著・文・その他
目次
1 歴史をいかに教えるべきか?(三つの伝統;高校歴史教師の一風変わった行動はなぜ生じるのか?―実証主義的歴史研究のもたらしてきたもの)
2 なぜ私たちは歴史的思考を学ばなければならないのか?―構成主義の可能性と課題(史料の厳密な読解と出典の確認;証拠や論拠のある歴史的推論;歴史的文脈への配慮;年代順の思考と物語)
3 歴史で私たちは何ができるか?―実用主義の可能性と課題(来歴を知る:趣味・問題分析・判断根拠・アイデンティティの形成;教訓を得る:言い負かすため?対話のため?;人に歴史を伝える:みせびらかし・みせかけ・社会的責任;「たら・れば」を考える;歴史を乗り越える:歴史和解に何が必要か)
著者等紹介
渡部竜也[ワタナベタツヤ]
1976年生。広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了。博士(教育学)。現在は東京学芸大学教育学部准教授。専攻は社会科教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ステビア
19
歴史教育≠歴史学2023/11/10
さとうしん
9
生徒の「歴史離れ」の状況、実証主義の弊害、構成主義と、何かと批判されがちな実用主義の可能性、頷ける部分が多々あるのだが、著者の言う高校の教員の採用や行動、山川の教科書の採用が多い背景が、あまりに実態とかけ離れているように思う。たとえば著者は部活顧問要員として採用された地歴科の教員(史学科出身者にも一定の割合で存在する)について存在を認識できているのだろうか?2019/11/28
読書実践家
1
実用主義の歴史への誘い。2021/02/19
マンデリン
1
歴史教育の内容と受験との関係を著者がどう考えているのかが気になりました。歴史教育は民主主義社会に寄与すべきという著者の考えに沿って教育内容を改めても、高校教育-受験(その難易度)-大学の序列-就職が固く結びついた現状が変わらない、つまり受験の選抜機能への期待が変わらない場合、受験時に知識量を高度に競わせることが可能な科目であり続けるのでは。そうすると、特に大学受験を目指す高校生にとってはたとえ内容を改めても歴史は暗記科目のままで、歴史学習への関心や意欲は本書が期待するほどには高まらないのでは。2020/06/28
ともなりたすく
0
ペラペラとめくったら家直がいてびっくりしたので読んでみた。家直はその前のページ1回しか登場してなかった。そりゃ本題には関係ないしな!2021/01/27