感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tomozuki Kibe
4
乱丁本?インクかすれたりにじんでたり。正しくはディズレイリとヴィクトリア女王3人の評伝。まずは議会政治⁼民主政治にあらず。腐敗選挙区改正にすら「成金工場主に選挙権やるな。政治をやるのは「高貴なる義務」を学んでいるジェントルマンの仕事」とバッサリ。その彼が「君たちに選挙権をやったのは誰だ!?」と呼びかけるまで。また女王も彼を「反基地外」と言いながらも拒否できない。「君臨すれども統治せず」ではなく「君臨だけして統治しないでください」と言われる時代。そしてユダヤ系・不良の馬鹿・ディズレイリが一人前に育つまで。2025/06/15
ソーシャ
1
読んだのは同著者の『グラッドストン 神と民に仕えた議会政治家』のほうですが、とりあえずこちらに。グラッドストン、ディズレーリ、ヴィクトリア女王という三人の人物に焦点を当てて、19世紀のイギリス議会政治の展開をわかりやすく解説した本。世界史のテキストでは主な内閣の丸暗記になりがちな箇所ですが、その裏にある議会政治の複雑な動きをしっかりと説明しています。19世紀イギリスの議会政治は模範的なものとされていますが、やはり人間がやるものだけあって、その後の他国と同様の問題を抱えていたようですね。2017/03/11