出版社内容情報
野内 良三[ノウチ リョウゾウ]
著・文・その他
内容説明
アルフレッド=ミュッセは、ラマルチーヌ、ヴィニー、ユゴーと並んでフランス・ロマン派四大詩人の一人で、ロマン派の中でも一番「ロマン派的」な詩人だった。「愛したあとで、絶えず愛さなければならない」と歌った詩人にふさわしくその生涯は華麗な女性遍歴に彩られている。とりわけ、パリで花咲きヴェネチアで散った男装の麗人ジョルジュ=サンドとの「世紀の恋」は文学史上あまりにも有名である。青春と恋愛の哀歓をせつせつと歌い上げた名品を数多く残す一方で、『戯れには恋はすまじ』『マリアンヌの気まぐれ』など優雅で洗練された戯曲も書いた。その芝居は今なおしばしば上演されている。本書は、そうしたミュッセの活き活きとした真の姿を描こうとした、待望久しい、わが国で最初の評伝である。
目次
1 恋とポエジーにあこがれて(詩人への道;『スペインとイタリアの物語』の世界)
2 ロマン派の異端児(プロの文筆家として;霊感の詩学)
3 世紀の恋(ジョルジュ・サンドに恋して;『世紀児の告白』をめぐって)
4 苦悩の詩学(大恋愛のあとで;成熟と本領―『新詩集』)
5 劇作家として(詩魂の枯渇;ミュッセの演劇)
著者等紹介
野内良三[ノウチリョウゾウ]
1944(昭和19)年、東京に生まれる。東京教育大学文学部仏文科卒業、同大学院博士課程中退。高知大学教授を経て、関西外国語大学教授。フランス文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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