出版社内容情報
太田 哲男[オオタ テツオ]
著・文・その他
内容説明
地球環境に大きな変化が現れている。一九九六年に北米やアジアを襲った破壊的な熱帯性の嵐は、地球環境の決定的な変化の前兆だろうか。大気中の二酸化炭素濃度の異常な高まりは、地球温暖化につながると懸念されている。森林の消失、酸性雨なども深刻な状態だ。二〇世紀は「経済の世紀」から「環境の世紀」に移ろうとしているといわれた。その転換点となった一九六〇年代に、先駆的に「環境の世紀の到来を語った人」―それがレイチェル=カーソンである。彼女の『沈黙の春』は、農薬の問題を中心に論じたものではあるが、今日の環境問題を実に原理的なところで把握した本、「現代」を考えるための必読の本だといえよう。
目次
1 若き日々(ペンシルヴェニアの小さな町で;大学時代;最初の著作)
2 ベストセラー科学者(『われらをめぐる海』;『海辺』)
3 『沈黙の春』(発端;『沈黙の春』の問題提起;「禍のくさり」はどこまで?;科学者としての手腕;『沈黙の春』出版の後)
4 カーソンの思想―その側面(アメリカ合州国における環境主義の先駆者たち;近代的自然観への批判と『沈黙の春』の意義;現代の危機への対応―カーソンの論の延長線上に)
著者等紹介
太田哲男[オオタテツオ]
1949(昭和24)年静岡県に生まれる。東京教育大学大学院文学研究科博士課程(倫理学専攻)中退。博士(学術)。現在、桜美林大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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- 和書
- 世界ウソ読本 文春文庫