出版社内容情報
野内 良三[ノウチ リョウゾウ]
著・文・その他
内容説明
フランスの詩人ヴェルレーヌ。マラルメと並び称される象徴主義の大詩人。その生涯は波乱に富み、スキャンダルに満ちている。天才少年詩人ランボーとの運命的な出会い、「十字架の道行き」、ブリュッセルでの発砲事件、独房生活。デカダンスを地でいく酒と官能に溺れる日々。こうした泥だらけの人生からせつせつと胸に訴えかける、平明にして陰影に富んだ名品の数々が生み出される。本書は一見矛盾する詩人の生涯と作品に通底する論理を剔出し、そのポエジーの秘密に迫る、簡にして要を得たヴェルレーヌの入門書である。
目次
1 ヴェルレーヌを求めて(ヴェルレーヌの位置;不幸な星のもとに生まれて)
2 哀れなレリアン(両親の愛に包まれて;青春彷徨)
3 青春の墓標(『サチュルニヤン詩集』;『雅なうたげ』)
4 愛の嵐(マチルド;ランボー;『ロマンス‐サン‐パロール』)
5 エロスとアガペー(回心;『知恵』;晩年の栄光と悲惨)
著者等紹介
野内良三[ノウチリョウゾウ]
1944(昭和19)年、東京に生まれる。東京教育大学文学部卒業。高知大学教授を経て、関西外国語大学教授。フランス文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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