出版社内容情報
福吉 勝男[フクヨシ マサオ]
著・文・その他
目次
1 フィヒテの生涯(少・青年期の渇望;チューリヒにて;カント訪問;フランス革命への憧憬;イェナ大学への赴任;ベルリンへの追放;浄福な生き方;ドイツ国民へのアピール;闘う学者)
2 フィヒテの思想(根源となるもの;フランス革命後のヨーロッパとドイツの課題;「自由」の理想主義;知識学の根本思想;知識学の展開―所有・文化と生存権;宗教的世界観の確立;「自由」獲得のプログラム―「現象学」の成立;歴史意識と「浄福な生」―「現象学」の展開;「自由」への国民教育―『ドイツ国民に告ぐ』の精神;フィフテを生かす道)
著者等紹介
福吉勝男[フクヨシマサオ]
1943(昭和18)年に生まれる。名古屋大学大学院博士課程修了。専門は哲学・倫理学。現在、名古屋市立大学名誉教授。1981~82年、ハイデルベルク大学とミュンヘン大学に留学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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田蛙澄
1
哲学史やドイツ観念論の概説書で何度か概要は知っているが、どうも魅力を感じられない印象が強かったフィヒテだが、本書でフランス革命とナポレオンのドイツ占領という背景と結びつけて解説されることで自由の哲学としての魅力を理解できたし、同一律と自我の定立、矛盾律と非自我の定立からの両者の相互制約としての第三命題で所有権などの諸権利の相互承認を基礎づける原理と権利の関係性は巧妙で面白いし、特に第一命題の自我の定立が同一律の判断主体として同一律に依存しつつ、同一律も自我がないと判断として成立しない循環性は興味深い。2022/12/11
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