Century Books 人と思想 171
ヘルダリーン

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  • サイズ B6判/ページ数 244p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784389411718
  • NDC分類 941
  • Cコード C1310

内容説明

ヘルダリーン、我々は彼を何と名づけたらよいのか?ハイデガーの言う「詩人の詩人」が不十分なのではない。しかし彼の孤独な存在自身が、詩作世界のあまりの切実さと巨大さが、同時代をすり抜け、独り屹立しながら古代に、未来すなわち現代へと飛翔した。人間のどんな権力も権威も暴力も、彼を狂気へと追い込みはしても、詩人存在そのものを破壊しつくすことはできなかった。何故なら生あるものの抹殺の不可能を、小説『ヒュペーリオン』でも明言しているからである。また、もし彼の愛を言うなら、精神の病のさなかでも、死者となった一女性を最後まで記憶しつづけようとした勇気を指摘すれば足りる。そして来たるべき時代を幻視しつつ、明確な詩作意志により驚嘆に値する故郷世界を、ひとつの普遍として愛する全自然のなかに創造したその勇気を。

目次

1 詩人としての出発を前に
2 詩人独立をめざして
3 新しい詩作の開始
4 故郷から異国という故郷に
5 最後期のヘルダリーン

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

泉のエクセリオン

1
詩人の生涯と思想をコンパクトにまとめた本。より緻密な研究は手塚富雄の「ヘルダーリン上、下」に劣るが、本書はヘルダリーンの関連書物の中では一番読みやすいのが利点。また詩人の名前に関して「ヘルダーリン」と表記されることが多いが、この著者によると「ヘルダリーン」と「へ」を強調するのが正しいのだそう。このように読み手を、詩人に一歩近つ゛かせてくれる良書。

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