内容説明
あらゆるファッションがめまぐるしく変化する現代において、シャネル・スタイルが見直されている。何故か―シャネルのファッションには、自分が何をしたいかを知り、自分の生活様式を実践していく自立した女の哲学が息づいているからである。20年代の芸術の香り高いパリを征服し、第二次大戦と共に消え、50年代に71歳で奇跡のカムバックを果たしたココ・シャネルの人生は、その強烈な独立心ゆえに、常に孤独と同居する日々でもあった。精神分析家で作家である著者クロード・ドレは、10年間の交流を通して、ひとりの女としてのココ・シャネルの隠された内面に踏み込んでいく。
目次
1 少女時代、あるいは一切の剥奪
2 最初の男性、あるいは避難所―エチエンヌ・バルサン
3 ボーイ、あるいは恋
4 両面の鏡、あるいは二人の友
5 権力の掌握
6 女房学校
7 消された過去
8 よみがえる過去
9 労働
10 日常のこと
11 挑戦
12 孤独
13 謎