内容説明
テーム侯爵がいなかったら…。アスペイシアは悪夢のような一夜を思いかえしていた。免職通知を受けた伯父を助けたい一心でグリムストーン公爵の館へ出かけたものの、一晩館に泊まるなら願いをききとどけよう、という公爵の親切な返事には、恐ろしい裏があったのだ。出席したパーティーは目をおおうばかりの狂宴で、ただひとり、救いの神がテーム侯爵だった。ようやく家に帰りついたものの、ほっとする間もなくアスペイシアと兄ジェリーに、公爵の魔の手が迫る。どうやら公爵は、ふたりの出生の秘密をかぎつけたらしい。
テーム侯爵がいなかったら…。アスペイシアは悪夢のような一夜を思いかえしていた。免職通知を受けた伯父を助けたい一心でグリムストーン公爵の館へ出かけたものの、一晩館に泊まるなら願いをききとどけよう、という公爵の親切な返事には、恐ろしい裏があったのだ。出席したパーティーは目をおおうばかりの狂宴で、ただひとり、救いの神がテーム侯爵だった。ようやく家に帰りついたものの、ほっとする間もなくアスペイシアと兄ジェリーに、公爵の魔の手が迫る。どうやら公爵は、ふたりの出生の秘密をかぎつけたらしい。