サンリオSF文庫<br> ヨナ・キット

サンリオSF文庫
ヨナ・キット

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  • サイズ 文庫判/ページ数 291p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784387860624
  • NDC分類 933

内容説明

サハリン(樺太)のオーゼルスキーにあるソ連の研究所で、密かに人間の意識を他の生体に刷り込む実験が行なわれていた。海底資源を守るばかりではなく、海底の軍事的覇権を握るために、クジラを利用するのが研究の狙いだった。すでに第一段階として、宇宙飛行士ニーリンの脳を生まれたばかりの赤ん坊に刷り込むことに成功していた。ところが、六歳になったニーリン坊やが突如介護人ともども漁船で逃亡を計った。北海道沖で無事収容されたニーリン坊やは、介護人を通して、アメリカへの亡命を要請する。一方、メキシコのアンデスにある天体観測所では、ノーベル賞を受賞したこともある著名な天文学者ポール・ハモンドが、全宇宙の創造に関わるショッキングな学説を発表しようとしていた……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヘンリー八世が馬上試合で死んだことは内緒

1
集団思考するクジラを使って宇宙を選択する。「恐竜惑星」の宇宙の目にも通じるアイディア。2015/04/01

スターライト

1
「思想の星」という仰天のアイデアに、カントばりの認識論を持ち込んだ、奇想SF。天文学者ポールもけっこうイっちゃってますが、暴走族やジャーナリストに色目を使うその妻ルースもいい勝負。環境問題SFとか、東京SFとか読むのも可能。ただ、集団××するかのようなラストには茫然。しきりにユキオ・ミシマの名前を出していたのは、このためだったのか…。2010/04/29

0
Y-202006/07/16

wang

0
人の意識を他人に刷り込む技術。そしてクジラにもその技術が使われた。クジラは人類とは異なる知性を持ち集団意識で行動していた。これらを中心に展開するなかで、物理学者がある理論を発表することで世界はパニック状態に陥る。この二つの物語が合わさるとどうなるのか、期待は高まるがどちらの処理も納得行くものではない。いかに破滅的とはいえ一学者の言葉だけですぐさま世界中が信じてしまうわけがないし、意識を刷り込まれた少年も置き去り。クジラにからめて環境問題を述べただけの終盤は退屈。2018/12/02

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