内容説明
時はフランス革命のさなか、スペイン人の父とフランス人の母をもつ貴族の娘、マリサは身を守るために、スペインの修道院に身を寄せる。断頭台に消えた母を思い静かな祈りの日を送る彼女のもとに、突如、一通の手紙が舞い込む。マドリッドの父からだ。マリサには思いもよらなかった結婚の勧めだった。自分の選ぶべき道は……。惑うマリサの耳に、あろうことか、その婚約者ペドロの下品な声が聞こえてくる。マリサにとって、運命にただ身を委ねる生き方は耐え難かった。「フランスに帰ろう」マリサはジプシーに姿を変え、修道院を逃げ出すのだった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アカツキ
11
フランス革命で母は断頭台に消え、ヒロインは世話係が身を挺してくれたおかげで逃げ延びてスペインの修道院に身を寄せる。病床の父から結婚するようにと手紙が届けられ、男嫌いのヒロインは修道院を抜け出して友人のジプシーたちに紛れてフランスへ戻ろうとするが…。若いから仕方ないけれど子供っぽい言動が多いヒロイン。女性不信の放蕩船長ヒーローに捕まったのが運の尽き。前期ロジャーズらしい波乱万丈な展開が続き、終盤に少しだけヒーローと甘い雰囲気になるも…。ナポレオンやジョゼフィーヌなど歴史上の人物もチラホラ登場。2020/06/02
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