内容説明
孤立死なんてこわくない!孤立死をしない・させないために私たちができることとは?相談や見回り、葬送支援など2,000件を超える方々と関わる著者による最前線報告。2章は湯浅誠さんとの徹底討論。
目次
第1章 さまざまな孤立死の現場(孤立の連鎖;孤立死は悪いことですか?;「迷惑をかけたくない」「ピンピンコロリで、ぽっくり逝きたい」という言葉の裏側にあるもの ほか)
第2章 対談・湯浅誠×中下大樹 孤立死が増える社会とは?(貧困や孤立死の活動に至るまで;「孤立死」をつくる社会をどう捉えるか?;向き合いたくない…でも、どうしていくかのステップへ ほか)
第3章 鼎談・反町吉秀×鈴木ひろみ×中下大樹 孤立死をなくす街づくりをいっしょに考えよう(地域の体力は残っているか?;孤立死にならないために必要なこととは?;人との距離感、そして自己肯定感 ほか)
著者等紹介
中下大樹[ナカシタダイキ]
1975年生まれ。大学院でターミナルケアを学び、真宗大谷派住職資格を得た後、新潟県長岡市にある仏教系ホスピス(緩和ケア病棟)にて末期がん患者数百人の看取りに従事。退職後は東京に戻り、超宗派寺院ネットワーク「寺ネット・サンガ」を設立し、代表に就任、「駆け込み寺」としての役割を担う。生活困窮者のための葬送支援、孤立死防止のための見回り、自死念慮者の相談、自死遺族のケア、貧困問題など、様々な活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
9
著者は1975年生まれの競争に揉まれてきた世代のロストジェネレーション。それゆえ、冒頭の日本社会への厳しい冷徹なまなざしはとても共感を呼ぶものであった。筆者も71年生まれで超氷河期の厳しさや、その後の三十路で定職に就けないことも経験してきた。お年寄りやセーフティネット不十分な人もまた、社会から疎外された結果、誰からも看取れずにあの世に逝く。縁の再構築の困難さ(70頁)。ネットワークを構築していくことが重要。社会が無理なら自然との繋がりを(76頁)。関係性があれば生きて行けるようだ、人間は。見守る対象は誰?2013/04/25
ひろこ
0
読み終わりました。人と人がゆるくつながる方法がいくつか提示されていました。地域の体操教室とか祭りとかです。頼る頼られる関係を作る大切さも描かれていました。行政・民間・NPO法人、いろいろで支えることが大事みたいです。孤立する本人をいかに支えるか、その本人もできる範囲で支える側になるかなど、書かれていました。2013年の本です。10年経った今は状況が少し違うと思います。2024/05/04