内容説明
新語に強く、「要するにそれは何か」が分かる―胸にすとんと落ちる語釈に定評のある国語辞典『三国(サンコク)』。その魅力とおもしろさを編集委員が語る。“的を得る”は間違っていないなど、新しい日本語情報も満載!
目次
第1章 『三省堂国語辞典』はこんな辞書(要するに何か、が分かる;シンプルな似顔絵 ほか)
第2章 誤りと決めつけてはいけない(「的を得る」は「うまく捉える」;「汚名挽回」は「取り戻す」のではない ほか)
第3章 新しいことば・古いことば(「ナウい」はなぜ載っているのか;インターネットで笑うとき ほか)
第4章 気がつきにくいことばと意味(大型辞典にもない「赤白帽」;「昼放課」でも帰ってはいけない ほか)
第5章 語釈を書くのはむずかしい(大根にもいろいろあるけれど;「ライター」を分解する理由 ほか)
第6章 『三国』の使い方の極意(本当にないかどうか探してみよう;「しいくわあさあ」はやめました ほか)
著者等紹介
飯間浩明[イイマヒロアキ]
1967年、香川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。同大学院博士課程単位取得。専門は日本語学。『三省堂国語辞典』編集委員。早稲田大学などで非常勤講師。NHK Eテレ「どうも!にほんご講座です。」講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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じゅき
39
「舟を編む」を読んでから、辞書を作るお仕事の大変さと素晴らしさに興味深々でした。。何気に使っている辞書にも執筆者の方々の言葉に対しての想いを感じる一冊。今私が使っている三省堂の国語辞典は第3版、本文中にあった見坊先生が主幹でした。2014/04/21
果実
39
面白かった。内容は三省堂国語辞典自慢という感じですが。「にやり」と「すとん」には納得。三省堂さんの辞書はわかりやすくて好き。(でも小型版は微妙な気も。)個人的には旺文社さんも好きだな。私の携帯の中には、三省堂国語辞典6と新明解7が入っていますが、「恋」「恋愛」の項目は見直されて欲しいところ。あれ、本の感想じゃないかも。さて、三国の第七版買ってアンケ出しますか。アンケ出したくなる内容でもありましたので。2014/03/29
kinkin
29
2014年1月の第7版となった三省堂国語辞典、通称"三国"。この辞書の説明にはじまり、三国のまつわるちょっとした「ひみつ」や使い方の極意まで、 三国ファンだけでなく、他の国語辞典を使っている人たちにもおすすめの 国語辞典活用本。2014/03/10
アドソ
21
図書館で目に留まったので何気なく読んでみたけど・・・面白い。いま使われている日本語を説明する、という編纂方針の「三国」。サンプルの集め方や語釈が独特。だんぜん「三国」が欲しくなってしまったので、宣伝効果としては抜群だと思う。面白い辞書といえば「新明解」だと思っていたけど、著者曰く両者は相補的な関係にあるらしい。辞書を何種類か使い分けるというのもかっこいいな。2017/09/21
tom
20
図書館のお勧め本コーナーで拾う。国語辞典といえば、三浦しをんの「舟を編む」です。楽しんで読んだ本だけど、その現場の真っただ中で仕事をしているのが著者。その彼が第7版の出版に併せて出した本。辞書を作るための作業の多々を書いてくれている。そして、語釈の難しさも。例えば「ライター」の語釈。一晩かけて、ガスライターと電子ライターを分解し、その機能を調べ上げたうえで「「タバコの火をつける器具」とした。当然でしょと思うだろうけど、このプロセス、とても面白いから本書を読んでくださいませ。2022/12/15
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