出版社内容情報
ことばについて13人の現代詩人と一緒に考える待望のエッセイ集。その柔軟な感受性を通し、今日直面することばの問題を丁寧に考察。
内容説明
ことばについて詩人と一緒に考える、好エッセイ集。
目次
「笑い」―悩める東京タワー(平田俊子)
「文語」―文語に会うとき(藤井貞和)
「ことばとエロス」―言葉以前(小池昌代)
「ことばと肉体」―沈黙する身体(杉本真維子)
「路上のことば」対話篇―“それはたまねぎではない”(田口犬男)
「挨拶」―文体と儀礼感覚(林浩平)
「間」―「間」について(高橋順子)
「オノマトペ」―肉奥の声(正津勉)
「方言」―“うだでき”場所の言葉(吉田文憲)
「死語」―死語のレッスン(建畠晢)
著者等紹介
小池昌代[コイケマサヨ]
1959年生まれ、詩人・小説家・エッセイスト
林浩平[ハヤシコウヘイ]
1954年生まれ、詩人・日本文学研究者
吉田文憲[ヨシダフミノリ]
1947年生まれ、詩人・評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koning
13
詩人による詩にまつわる随筆とかお遊びとかちょっとした論考とか。タイトルと乖離しちゃってるんで、なんだかなーという気はしなくもないんだけど、自由な風はなんとなく伝わったしそれぞれ切り口が別で面白いというか、男女の差はこういうとこにもあらわるるのだねーとか思ったり。2013/10/10
Roy
10
★★★★☆ 笑い、文語、エロス、肉体、路上、挨拶、間、オノマトペ、方言、死語、まじない、翻訳、ネット詩から「ことば」について考察する、詩の入門書的エッセイ集。特に興味を惹かれたのは「オノマトペ」と「ことばと肉体」「死語」の章。多角面から見る「ことば」って本当に深く面白い。あと「まじない」の章を書いた伊藤比呂美が「(自分の)過去の詩はうんこ」と言い切り、常に新しい「ことば」を生み出そうとしている潔さに感服した。2009/02/13
tetsuro
3
所々に〈我が意を得たりの思い〉が散りばめられていた。噛み砕く、さて飲み込むべきか。2009/11/05
アイリス
2
十人の詩人が多角的にことば(もしくはその背景である詩)を語っている。ことばひとつひとつを大切にするように、字は大きめで、行間も広めで読みやすい。どれも言葉選びが丁寧。中でも沈黙する身体が好き。今までにない感覚を覚えた。これは詩やエッセイというより、むしろ小説に近い気がする。2009/06/09
なかたつ
1
13名の詩人による、詩にまつわる論考、というより、エッセイか。田口犬男さんによるソクラテスのパロディが面白かった。「生きのびろ、ことば」という書名のもと、各々がどのように寄稿したか、そのプロセスはわからないが、それでも数名による論考は共通するものがあった。それは、詩とは、声にならない声、言葉にならない言葉、という主張である。詩は、いくら書いても終わりのない道であり、旅である。そんな言葉が思い浮かんだ。2013/08/14
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