内容説明
過剰な競争原理に支えられた「近代スポーツ」の未来は暗い。古代スポーツ・民族スポーツの復権と、「ニュー・スポーツ」の分析などを通し、新しいスポーツ文化の創造を考える。
目次
民族スポーツの断面
スポーツ文化の古層
近代スポーツの周縁
スポーツ文化の「現在」
新しいキーによるスポーツ―「下降志向」のスポーツの可能性
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Üchü
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ポストモダン(=後近代)のスポーツを模索すべきである今、著者は近代科学と宗教の接近に着目し、こうした「合理主義」と「非合理主義」という相容れない論理を如何に共生させるかが、後近代のスポーツの方向性、可能性であると論じている。しかし、共生を謳っておきながら、近代スポーツがもたらした罪過の部分へ中心的にスポットを当てる一方で、功績が過度に軽視されている印象を受けた。無論、近代スポーツを否定する論旨であるが故のことであるのは理解できるのだが、もしかすると、私自身が近代スポーツに毒されすぎているのかもしれない。2013/12/13