出版社内容情報
ポピュリズムの蔓延により、「虚構化された言論の府」の様相を呈している日本の国会。そのような姿を眺めながらも、絶望的にはならず、本来のあるべき代表民主制・議会政のあり方を探求しようとした意欲作。
内容説明
議会政治のあり方を問う!混迷する現代日本の議会政の病理を分析し、あるべき議会像を憲法的視点から描き出す。
目次
議会政の病理の様相―本書の道案内として
選挙権の平等性の憲法的価値―克服すべき対象としての1976年判決
参議院の意識化された原像形成―一つの理念型の素描
参議院の緊急集会論―緊急集会の守備範囲
両院協議会の憲法的地位論―両院の合意形成の論理
憲法69条の原意―第1回目の衆議院解散の波動と解散権論への影響
ドイツ基本法における連邦参議院の憲法的地位と権能―二院制の例外形態としての連邦参議院
ドイツ基本法における「法案審議合同協議会(VA)」の憲法的地位と権能―法律制定への真摯な憲法機関
ドイツ連邦首相の基本方針決定権限の概念―政治と憲法との狭間
ドイツ基本法における連邦首相と連邦議会との対抗関係性―連邦首相の信任動議の憲法問題
地方自治特別法の憲法問題―住民自治としての住民投票の実態
硬性憲法の脆弱性―その硬質度と国民意思の相関関係
日本国憲法の改正の条件―なぜ、今、何を変えなければならないというのであろうか
著者等紹介
加藤一彦[カトウカズヒコ]
1959年4月東京生まれ。1982年3月獨協大学法学部卒業。1988年3月明治大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得。現在、東京経済大学現代法学部教授。博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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