内容説明
第二三回熊日出版文化賞受賞『三省堂現代川柳必携』の続編。流派・世代をこえた作品を収集。鑑賞一句に、略歴・代表句一〇句ずつを添える。現代川柳の鑑賞・作句に役立つ。
目次
青木十九郎(大不況キャンパスにいて遠く聞く)
赤松ますみ(うす暗い廊下で過去と擦れ違う)
あきみはら(食卓の向こうで椅子は冷えてゆく)
あきたじゅん(ノンストップの電車は奈落行きだろう)あべ和香(図書館の北窓にいるハムレット)
天根夢草(海がまだ見える三十歳の朝)
淡路放生(八月の寒さか児童相談所)
安西まさる(滅私奉社家族にみはなされる秋)
安藤富久男(火口覗く夫婦に長い歳月よ)
石川重尾(雲が行く有象無象は生き残る)〔ほか〕