出版社内容情報
クッツェー文学を深く読むために
南アフリカ出身で二〇〇三年にノーベル文学賞を受賞した作家ジョン・マクスウェル・クッツェーに関して、小説だけでなく、評論も含めた全主要作品を原則として出版年順に解説、論評し、クッツェーの文学へと導く。すでにクッツェーの作品を知っている読者にさらに深く考えてもらうこともできる。作品論と合わせて伝記的情報も多く取り入れ、評伝として読むこともできる。
小説家だけではなく、研究者でもあるクッツェーの評論も丁寧に紹介している。著者とクッツェーとの交流も描かれ、クッツェーの人柄も垣間見れる。
巻末には、文献案内を掲載し、読書の幅をより広げられる。
内容説明
「私」と世界の関係性から作品を読み解く。クッツェー文学を深く読む。2003年ノーベル文学賞を受賞したJ.M.クッツェーの全作品を紹介、論評する。
目次
第1章 一九七〇年代から八〇年代へ―作家の誕生と飛躍
第2章 一九九〇年代の多彩な展開
第3章 大いなる転換期
第4章 オーストラリアへの移住と模索
第5章 イエス三部作と近年の動向
補論1 近代文学の終わりとJ・M・クッツェー
補論2 クッツェー文学における「私」の問題―デカルトの主題による変奏
著者等紹介
田尻芳樹[タジリヨシキ]
1964年生まれ。東京大学教授。イギリス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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