アメリカ文学との邂逅<br> アーシュラ・K・ルグィン―新たなる帰還

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アメリカ文学との邂逅
アーシュラ・K・ルグィン―新たなる帰還

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  • サイズ 46判/ページ数 408p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784384059472
  • NDC分類 930.28
  • Cコード C3098

出版社内容情報

想像力の持つ可能性と希望を信じ、異文化の共存の可能性を模索し、限界に挑戦し続けたルグィンの螺旋をのぼる旅をたどる

 アーシュラ・K・ルグィンは、時の流れによる変化を恐れない作家であった。変化を受け容れ、常に新しい地平を目指すことを選んだ。旅することは終始一貫して彼女の作品のテーマであり続けたが、その旅には終わりというものはなかった。帰還は新たな旅の始まりでしかない。そして、その旅は、作品の中のはるかな未来の世界や、遠い宇宙の惑星、そして竜が空に翼をはばたかせる異世界を移動するものであると同時に、現実の世界における歴史の流れを映し出すものでもあった。
 本書の目的は、SFとファンタジーの新たな道を切り開き、その可能性を模索し続けた、ルグィンという作家の旅をたどることにある。SFやファンタジーというジャンルの問題、同時代のアメリカ社会と文学の潮流、そして文学とジェンダーとの関わりが、各章をつなぐ大きな主題となるだろう。数々の賞を受賞し、SFとファンタジーを名実共に代表する作家としていまなお大きな影響力を持つルグィンの道のりはどのようなものであったのだろうか。自らの限界に挑戦し続け、芸術とは「つねに限界のそのさきを探し求めることであり、境界線を見定めてはじめて、完全で、確固とした美しいものを生み出すことができる」のだと公言する作家が、長い旅路の果てに見せてくれるのはどのようなものなのだろうか。
(序章より)

目次

序章
第1章 始まりの場所―『オルシニア国物語』からロカノン三部作(『オルシニア国物語』―リアリズムとの葛藤;ロカノン三部作―SFの発見)
第2章 二つの旅―『影との戦い』と『闇の左手』(『影との戦い』―内なる影;『闇の左手』―旅を共にするもの)
第3章 めぐる旅路の果てに―『こわれた腕環』『さいはての島へ』『天のろくろ』『世界の合言葉は森』『所有せざる人々』(『こわれた腕環』―他者と共に歩む;『さいはての島へ』―影の国へ ほか)
第4章 彼女たちの声―『アオサギの眼』『オールウェイズ・カミングホーム』『帰還』(『アオサギの眼』―予兆;『オールウェイズ・カミングホーム』―新たな声 ほか)
第5章 過去との対話、そして最後の旅へ―新たなハイニッシュ・ユニバース・シリーズ、最後のアースシー作品、西のはての年代記、『ラウィーニア』(『赦しへの四つの道』『言の葉の樹』―新たなハイニッシュ・ユニバースと過去;『ドラゴンフライ』―最後のアースシーへ ほか)

著者等紹介

佐々木真理[ササキマリ]
1970年生まれ。お茶の水女子大学卒業。東京大学大学院修士課程修了、同博士課程中途退学。現在、実践女子大学文学部英文学科教授

諏訪部浩一[スワベコウイチ]
1970年生まれ。上智大学卒業。東京大学大学院修士課程、ニューヨーク州立大学バッファロー校大学院博士課程修了(Ph.D.)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部准教授。著書に『「マルタの鷹」講義』(2012年、研究社、日本推理作家協会賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

118
ルグィンは評価が難しいSF作家だ。遠い宇宙や竜の飛ぶ異世界が舞台でも冒険小説的な面白さに欠け、そこに生きる人の心を淡々と綴るばかりなのだから。文学性を追及する地味な作家とのイメージで、各種SF賞の常連でも必ず追いかけたい書き手ではなかった。しかしルグィンの両親は人類学者であり、夫は歴史学者で自らもフランス文学を学び、SF作家としての基盤である想像力の源は非アメリカ的教養であった。アメリカ人作家ながら異邦人的感覚が抜けず、自分を探す旅人を描き続けたのか。多様性を排除するトランプ時代は地獄だったかもしれない。2025/04/04

あーしぇ

5
本作は、ほぼ発表年代順、長篇を中心にルグィンの旅路を辿りつつ論じられる作品論なのですが、とてもすぐれた読書案内にもなっているので、本書を片手に系統立ててルグィン再読と洒落込むのもよいですね。 ルグィン自身の、そしてルグィンが描く旅は、同じ場所に帰還して終わるのではなく、変化や変容を受け入れながら、同じ位相ではあるけれども次元の異なる高みへと、螺旋階段のごとく上り続けていることが、とてもよくわかります。 ↓↓↓つづく2024/06/22

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