出版社内容情報
サッカー・ブンデスリーガの審判で、かつ保険の外交員である主人公の独白(モノローグ)形式の短編小説。
サッカー・ブンデスリーガの審判で、かつ保険の外交員である主人公の独白(モノローグ)形式の短編小説。選手たちに対して、サポーターたちに、マスコミに、世間に、そして、大事な家族を失ったことで、医者に、法廷に…。ルールを守る審判の立場からの愚痴の数々。ドイツではメルケル首相にも愛されたサッカー文芸の第一人者の話題の小説の邦訳。
「サッカー審判は、高度に全権委任されているという点で、民主主義国家においてはきわめて突飛な現象でしょう。『サッカー審判員フェルティヒ氏の嘆き』には、そのことがとてもよく描かれています。私は、サッカー審判がどんな性格かを見るのがとても好きなの。どれくらいの間アドバンテージを見るかとかね。それで試合は大きな影響を受けますから。どれくらい試合の流れを重視してファウルを容認するか、どの時点で明白に介入し、試合の枠組みを決定するか……」(ドイツ メルケル首相 南ドイツ新聞にて)
内容説明
限定付きの「神」を必要とする僕たちの社会が抱える根本的な矛盾を見つめる。新しいドイツ文学の旗手によるサッカー小説。
著者等紹介
ブルスィヒ,トーマス[ブルスィヒ,トーマス][Brussig,Thomas]
1965年ベルリン(東)生まれ。高校卒業後、建築作業の専門学校に通いながら、大学入学資格を取得。以後、美術館の受付、皿洗い、旅行ガイド、ホテルポーター、工場作業員、軍役、外国人ガイドを経て、大学で社会学を学ぶ。大学中退後、コンラート・ヴォルフ映画専門学校で劇作法、演出法を学ぶ。1991年『水の色』でデビュー。ドイツ民主共和国(東独)時代を、サブカルチャーの視点からユーモアとともに描く作風で、東独出身のもっとも人気のある作家のひとり
粂川麻里生[クメカワマリオ]
1962年栃木県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、スポーツ雑誌編集記者(主としてボクシング)を経て、慶應義塾大学大学院修士課程修了および後期博士課程退学。1999年より上智大学外国語学部専任講師、2004年より慶應義塾大学文学部助教授、2007年同大学教授、2011年より同大学アート・センター副所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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