サッカー審判員フェルティヒ氏の嘆き

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サッカー審判員フェルティヒ氏の嘆き

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  • サイズ A5判/ページ数 133p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784384056600
  • NDC分類 943
  • Cコード C0097

出版社内容情報

サッカー・ブンデスリーガの審判で、かつ保険の外交員である主人公の独白(モノローグ)形式の短編小説。

サッカー・ブンデスリーガの審判で、かつ保険の外交員である主人公の独白(モノローグ)形式の短編小説。選手たちに対して、サポーターたちに、マスコミに、世間に、そして、大事な家族を失ったことで、医者に、法廷に…。ルールを守る審判の立場からの愚痴の数々。ドイツではメルケル首相にも愛されたサッカー文芸の第一人者の話題の小説の邦訳。

「サッカー審判は、高度に全権委任されているという点で、民主主義国家においてはきわめて突飛な現象でしょう。『サッカー審判員フェルティヒ氏の嘆き』には、そのことがとてもよく描かれています。私は、サッカー審判がどんな性格かを見るのがとても好きなの。どれくらいの間アドバンテージを見るかとかね。それで試合は大きな影響を受けますから。どれくらい試合の流れを重視してファウルを容認するか、どの時点で明白に介入し、試合の枠組みを決定するか……」(ドイツ メルケル首相 南ドイツ新聞にて)

内容説明

限定付きの「神」を必要とする僕たちの社会が抱える根本的な矛盾を見つめる。新しいドイツ文学の旗手によるサッカー小説。

著者等紹介

ブルスィヒ,トーマス[ブルスィヒ,トーマス][Brussig,Thomas]
1965年ベルリン(東)生まれ。高校卒業後、建築作業の専門学校に通いながら、大学入学資格を取得。以後、美術館の受付、皿洗い、旅行ガイド、ホテルポーター、工場作業員、軍役、外国人ガイドを経て、大学で社会学を学ぶ。大学中退後、コンラート・ヴォルフ映画専門学校で劇作法、演出法を学ぶ。1991年『水の色』でデビュー。ドイツ民主共和国(東独)時代を、サブカルチャーの視点からユーモアとともに描く作風で、東独出身のもっとも人気のある作家のひとり

粂川麻里生[クメカワマリオ]
1962年栃木県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、スポーツ雑誌編集記者(主としてボクシング)を経て、慶應義塾大学大学院修士課程修了および後期博士課程退学。1999年より上智大学外国語学部専任講師、2004年より慶應義塾大学文学部助教授、2007年同大学教授、2011年より同大学アート・センター副所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新田新一

28
題名からサッカーの本だと思われるかもしれません。そうではなくて、小説です。サッカーの審判員の男性のぼやきと嘆きが延々と描かれます。選手にくらべて報われない仕事であること。公正に審判をしても観客に叩かれること。マスコミの批判の矛先が向けられることもあること。読み進めていくと、この小説は今の社会にある矛盾を描き出そうとしていることが分かってきます。さらに、結末近くで驚くべきことが分かって、心を揺さぶられます。ここまで読んで、なんて見事な小説なのだろうと感嘆。今の社会で感じるやりきれなさの本質が胸に迫りました。2024/11/19

tom

16
サッカー審判員をしている男の嘆きと怒りの独白の書。主人公の嘆きと怒りは、彼自身の職業上の在り方と齟齬する生活上の苦難との絡み合い。対応しきれない食い違いに、彼の心は心はパニックになってしまい、それをどこに持って行ったらよいのかも分からない。こういうこと、誰もが一度や二度は経験するだろうと思いながら読了。余談だけど、審判がゲームを作ると聞いたことがある。この本を読み、審判が何をしているのか少しだけ知ることができた。大変な仕事だ。そして、ドイツ首相のメルケルさんはこの著者の本を愛読書にしているとのこと。2021/03/23

ヒダン

12
サッカー審判員のフェルティヒ氏がひたすらぼやくという独白のみからなる。審判に対する大衆の評価への不満から始まってするすると嘆きの対象は変わっていき、愚痴っているだけなのに豊かな世界が構成される。サッカーは興奮させるものであってスポーツではなくなったなどサッカーへの批評は鋭くなるほどと思った。最終的には「人間ゆえに、間違える」という事態に対して人はどう向き合うべきかというような深い命題が提示される。この問いが間違えることが許されない審判であるフェルティヒ氏に突きつけられているということにアイロニーを感じる。2016/01/11

R

10
東ドイツ出身のサッカー審判員が、自分の仕事についての嘆きを語るかと思いきや、脱線して世の中への不平不満をぶち上げたり、哲学的な示唆をほのめかしたりする奇天烈な小説?でした。大半が愚痴の形で書かれているせいか、本当にこんな人いそうだなと思わされつつ、コミュニケーションについて罵倒を繰り返したり、ガソリンスタンドの客を親の仇のように忌み嫌ったりしながら、公平とは何か、サッカー審判とはどういう生業かを語っていて、なぜだか面白い本でした。2016/01/14

きゅー

10
普段は保険外交員だが、プロサッカーの審判員でもあるフェルティヒ氏によるモノローグ。なぜ医者は手術で失敗しても許されるのに、審判員は誤審をしたと見なされるやいなや、散々けなされるのだ、絶対におかしいという愚痴から始まる。サッカーに特に興味を持っていない私でも面白く読めたのは、この作品がサッカー審判というイコンを媒介に、人々の熱狂しやすさや、世の中の不公平さへと話が広がるからかも。サッカーの核心を”サポーターを興奮させること”と書くあたり本質をついているのでは。こういう何も事件の起きない小説って好きなんです。2012/07/30

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