名声

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784384055450
  • NDC分類 943
  • Cコード C0098

出版社内容情報

全世界的ベストセラー小説『世界の測量』の著者ダニエル・ケールマン。ヨーロッパ文学界を背負って立つ若き天才の2009年刊行ベストセラー、待望の邦訳。


全世界的ベストセラー小説『世界の測量』の著者ダニエル・ケールマン。

クライスト賞、トーマス・マン賞など数々の賞に輝き、ヨーロッパ文学界を背負って立つ若き天才の2009年刊行ベストセラー、待望の邦訳。

ケータイをめぐる9つの物語。

【著者紹介】
ダニエル・ケールマン

1975年ミュンヒェン生まれ、81年からウィーン在住。父は演出家、母は女優、祖母はオペラ歌手という演劇一家に育つ。ウィーン大学で哲学と文芸学を学んだのち、カント哲学をテーマとする博士論文を準備するかたわら小説の執筆をおこなう『僕とカミンスキー』(2003)などに続いて発表した『世界の測量』(2005)は130週にわたってドイツのベストセラー・リストにその名を刻み、48か国で翻訳出版されるという国際的ヒット作品となった。同書は日本でも昨年発売され、新聞各紙などで絶賛され、現在ロングセラーとなっている。文芸学者・批評家としても活動し、マインツ大学、ゲッティンゲン大学などで講師をつとめているほか、有名新聞雑誌に批評やエッセイを寄せている。すでにカンディーデ賞、クライスト賞、フォン・ドーデラー賞、アーデナウアー財団文学賞、ヴェルト文学賞、トーマス・マン賞、エンクイスト賞など、多くの賞に輝き、全ヨーロッパを視野に入れても<次作がもっとも待たれる作家>のひとりと目されている。今後のドイツ文学界を背負って立つ人材のひとりである。

内容説明

コミュニケーションのテクノロジーによって生み出される。パラレルワールドを舞台に繰り広げられる。9つの物語が「ケータイ」を通してひとつの小説になる。

著者等紹介

ケールマン,ダニエル[ケールマン,ダニエル][Kehlmann,Daniel]
1975年ミュンヒェン生まれ。81年からウィーン在住。父は演出家、母は女優、祖母はオペラ歌手という演劇一家に育つ。ウィーン大学で哲学と文芸学を学んだのち、カント哲学をテーマとする博士論文を準備するかたわら小説の執筆をおこなう。文芸学者・批評家としても活動し、マインツ大学、ゲッティンゲン大学などで講師をつとめているほか、有名新聞雑誌に批評やエッセイを寄せている。すでにクライスト賞、アーデナウアー財団文学賞、トーマス・マン賞をはじめとする多くの賞に輝き、現在もっとも期待されているドイツ語圏の若手作家のひとりである

瀬川裕司[セガワユウジ]
東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。明治大学教授。専門はドイツ文学・文化史および映画学。著書に『美の魔力―レーニ・リーフェンシュタールの真実』(パンドラ、芸術選奨新人賞受賞)他がある。2003年ドイツ政府フィリップ・フランツ・フォン・ジーボルト賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

66
携帯、YouTube、掲示板といった現代的な道具が出てくる小説。リアリズムではなく現実が揺らいでいる世界で、SF作家のフィリップ・K・ディック小説との共通点を感じた。4章の自分の存在が信じられなくなる俳優の話でYouTubeで自分の物真似芸人の動画を見る挿話などは笑えた。5章の作家と登場人物が対話する場面なども面白い。自分が自分であることの確信が揺らいで、アイデンティティーが拡散している現代社会の状態を巧みに表現した傑作。2013/11/11

藤月はな(灯れ松明の火)

65
携帯電話を共通にして繋がる連作短篇集。でも構成はメタフィクション、現実を揺るがすフィクション性の確立の過程などの技術の駆使が印象的。物語の表現法で奇を衒う作家なのだろうか。「ロザリーは死ににいく」なんてロザリーの設定が悲惨なのでロザリーが『デッドプール』とか『紙の民』のように創り手に文句を言う構造に笑いました。「東」の「初めに言葉ありき」を裏付けるような言語コミュニケーションができないことで自己を証明できない悪有的皮肉が中々、興味深い。そして「掲示板への書き込み」のストーカー描写の気持ち悪さは流石。2016/06/06

KAZOO

7
連作短篇集のようでありながら、実際には様々なガジェットでつながっている感じのする長編小説なのでしょうか?新しい試みの小説でしかも最新のつながりのツールなどについても書かれています。やはり「世界の測量」で有名になった作家であると思いました。どなたかも書かれていますが原語で読んでみたい気がします。2014/04/20

ヴィオラ

6
作中に出てくる作家が書いた小説のキャラが、別の短篇に実際出てきたり、ある短篇のサブキャラが次の短篇で主役になっていたり、色んな視点が面白い。現代におけるコミュニケーションの、脆さや儚さについて考えちゃうね。携帯やネットが無くなった時の自分が、いかに孤立してるかが分かって少し凹む(;ω;)2012/02/19

長押新

4
連作短編集。ひとつひとつの短編が電波のように入り乱れていく構成。携帯電話や電子メールから広がる世界。現代のコミュニケーションの取り方を取り巻く奇妙な物語で、特に第五章の東、では鳥肌が立った。それも別の世界ではなく今生きている世界に対するある種の恐怖を感じる。映画化も決定されているようで、この作品をどう表現するのか興味がある。2012/02/18

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