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目次
序論 『ヴィルヘルム・マイスター』研究史
第1部 『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』
第2部 『ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代』
第3部 『ヴィルヘルム・マイスター』の後裔たち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tieckP(ティークP)
3
ゲーテのなかでも『ファウスト』『ウェルテル』に比べれば知名度の低い作品の専門書。序章の研究史はそこそこ参考になる。『修業時代』の前半解説はまずまず読めるかなと思う。しかし途中から、封建主義と資本主義の弊害にすべて結論づけられてしまって、いったいこの著者はどうしたんだ、大丈夫か、と一読者ながら心配させられてしまった。小説の登場人物が幸福になるか破滅するかはすべて農民を虐げているかどうかによるらしく、かつゲーテ自身の考えとそれは相容れないが、きっと無意識のうちに未来を察していて小説に盛り込んだのだそうである。2013/10/09