内容説明
本書は、ドイツ語の初級文法を一通り終え、「さて、次のステップは？」とお考えの方が、手にとってくださることを思って書きました。初級の文法をすませたら、その知識をダイナミックなものにするために、ドイツのニュースを見たり、ドイツ人と話してみたり、そしてドイツ語の小説や新聞を読むことが大切でしょう。「読む」ときですが、内容が面白くなければ、進み方もおのずと遅れがちになります。私はＨ．Ｂ¨ｏｌｌのこの物語を読んだとき、心がほのぼのとなったものです。どうぞＢ¨ｏｌｌの温かさとユーモアを、ドイツ語で味わってみてください。本書のもう一つの目的は、ドイツ語の初級文法から、中級、あるいは高級文法への橋わたしとなることです。文法の勉強はそれをつきつめると、「人間とは？」という問題に行きあたります。
目次
Ｈｅｉｎｒｉｃｈ Ｂ¨ｏｌｌについて
ベル：気まぐれな客たち 全文と解説
文法コラム（定冠詞と不定冠詞の基礎にある「考え方」；事型名詞；文頭の空白を埋めるｅｓ；接続法について；語順のお話―ドイツ語の語順の融通性；ｍｉｔが「主体」を表わすとき；言葉と事実を区別する ほか）
