内容説明
本書は、建設コンサルタントと称するシビル・エンジニア、あるいはジ・エンジニア“技術者”という専門家(プロフェッショナル)が、欧米諸国とは異なる日本の土木界・建設界において、産業として自立してきた歴史的過程と現状、そして二一世紀の建設コンサルタントの将来展望を、建設コンサルタント実務の第一線で活躍してこられた立場から整理して纏めたものである。
目次
第1章 建設コンサルタントとは
第2章 建設コンサルタントの崩芽と発生―その今日への影響
第3章 大正民主主義に乗って
第4章 建設コンサルタントの登場
第5章 設計と施工の分離
第6章 高度成長から低成長へ
第7章 お手伝いからパートナーへ
第8章 現状と課題
第9章 これからの道
著者等紹介
石井弓夫[イシイユミオ]
1959年東京大学工学部土木工学科卒業。1959年(財)建設技術研究所入所。1963年分社化に伴い(株)建設技術研究所へ移籍。1982年取締役河川計画担当。1995年代表取締役社長現在に至る。1998年~現在、(社)建設コンサルタンツ協会常任理事。1998年~現在、(社)日本河川協会常任理事。2001年~現在、国際コンサルティングエンジニア連盟(FIDIC)理事。1968年技術士。2001年APECエンジニア。2001年工学博士「わが国における建設コンサルタント産業の形成過程に関する研究」。2002年(社)土木学会認定特別上級技術者
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
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設計と施工の分離。CM: Construction Management。D/B(Design Build), PFI: Private Finance Initiative。FIDIC:国際コンサルティングエンジニア連盟などを知る。参考文献多数。 2013/10/30
Seiichi Takayama
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もはや絶版の貴重な本。建設コンサルタントという職業・業界について、その成り立ちから詳しく書かれたもの。博士論文なもとになって書籍になったのだというから、その内容はかなりしっかりしている。会社の先輩にお借りした。土木設計技術の歴史を、江戸時代の頃から細かく書かれた壮大なスケールの話。そして現在の業界の課題などの部分では、「・・・登録されている企業のなかに必ずしも建設コンサルタントを専業とせず、・・・測量業、地質調査業を主とする企業も多数登録され・・・」という部分は、新鮮だった。なるほど、専業でやっている立場2015/09/28