内容説明
本書は、謎に満ちた古代史を、『竹取物語』の中に探り、この物語が敗者によって作られた同時代史であったことを、解き明かそうとするひとつの試みである。
目次
第1章 鬼の一族とかぐや姫
第2章 祟られる権力者・藤原氏と中将姫
第3章 二つの日本が生んだ鬼とかぐや姫
第4章 藤原家の野望と天皇家の受難
第5章 無常・流転・かぐや姫昇天
感想・レビュー
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getsuki
1
中将姫伝説は初見。一見、対照的な物語のように見えるが、裏に込められた想いは無念のひと言では言い尽くせないものがあったのかと……。2014/04/11
月見里
0
竹取物語を読んだので。中将姫伝説のほうは初めて聞きました。敗者の歴史を物語にして後世に伝えた可能性の検討。面白いです。藤原氏がもとは百済の出だとすると天皇家は日本純血とは言えなくなっちゃうのかな。すべて現実に起こったことなのに、時が経つと曖昧になってしまうんだな。想像の余地が残っていることを喜ぶべきか、真実が見えないことを嘆くべきか。2012/06/14