内容説明
元禄十四年三月十四日、浅野内匠頭、式典中の江戸城松の大廊下にて吉良上野介に刃傷。内匠頭切腹。その後時間と共に緊張の薄れゆく吉良家にあって、浅野遺臣の来襲はあると、吉良譜代の臣たちに唱えて退かない男がいた。事件の十年前に上杉家から入った外様系吉良家家臣、山吉新八郎だ。襲撃を受けた夜、新八郎は武装万端の四十六人を相手に圧倒的不利な条件下で最も闘うのだった。苛酷な状況を闘いぬいた吉良家第一の勇者、山吉新八郎の鮮明な生涯を描く歴史長編。
元禄十四年三月十四日、浅野内匠頭、式典中の江戸城松の大廊下にて吉良上野介に刃傷。内匠頭切腹。その後時間と共に緊張の薄れゆく吉良家にあって、浅野遺臣の来襲はあると、吉良譜代の臣たちに唱えて退かない男がいた。事件の十年前に上杉家から入った外様系吉良家家臣、山吉新八郎だ。襲撃を受けた夜、新八郎は武装万端の四十六人を相手に圧倒的不利な条件下で最も闘うのだった。苛酷な状況を闘いぬいた吉良家第一の勇者、山吉新八郎の鮮明な生涯を描く歴史長編。