内容説明
税金がどのように集められ、どのように使われるか。戦争と税金のかかわりは?小学上級以上。
目次
1 税金は払うのか取られるのか
2 「みつぎもの」に始まる
3 大化の改新と租・庸・調
4 泣く子と地頭には勝てぬ
5 百姓とごまの油
6 近代国家のかっこうをつける
7 すべては戦争のために
8 民主主義と税金
年表・税制のあゆみ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Toska
16
この巻も原案は桜井正信。表紙に輝く太閤さんの笑顔がまぶしいが、本編ではそれほど目立っているわけではない。単にムロタニツネ象が秀吉好きなんじゃないかと思う。「税金」という学習マンガとしてはヘビー級の題材を扱っているだけに、読ませるための工夫も様々。例えば大宝律令時代の戸籍に現れた一家族、慶応三年に越後蒲原郡から江戸まで年貢米を運んだ庄屋さんの旅路、明治十四年のとある農村がどれだけ税を払っていたかなど、具体例を効果的に使っている。2025/05/09
ビシャカナ
1
大和朝廷の中央集権化に伴い貢物として税は始まる。律令制を導入して全国の土地と民を天皇もとに一律管理するが、厳しい税制に労役から出生を偽って女子としたり棄民が発生して、次第に地域や身分ごとに税制も変わるが荘園による私有化が始まり、武士の台頭から年ごとの年貢が始まり関税や軍資金も煩雑になる。それが太閤検地よって全国一律の税制となり、江戸時代には庶民から搾り取れるだけ税を徴収。明治になっても税をかけることに政府は躍起になる。時代が変わっても税金を収める側と集める側は本質的に変わらない。2024/03/29