内容説明
オーストラリアの人里離れた入江で母親のドラと暮らす少年エイベル。自然のめぐみだけが頼りのきびしい生活ながら、海の大好きな親子はみちたりた日々をおくっていた。入江にすむ巨大な青い魚ブルーバックと出会ってから、エイベルの日々はいっそう輝きを増す。やがてエイベルは都会の学校へ進学、故郷の海とブルーバックのすがたをいつも心にいだきながら、海洋生物学者となる。一方、母ドラがひとりで守る入江には、さまざまな災厄がふりかかる。暗礁を根こそぎにする漁師の出現。リゾート化計画。タンカーの座礁。やがてドラは海を救うために大きな決断をし、その志は息子のエイベルにひきつがれていく。オーストラリアの自然をこよなく愛する作者が、子どもから大人まですべての年齢層の読者に贈る、「海の不思議」と希望の物語。ボリンダ・オーディオブック賞、ウィルダネス・ソサエティ環境賞、WAYRBAホフマン児童文学賞受賞作。
著者等紹介
ウィントン,ティム[ウィントン,ティム][Winton,Tim]
1960年、西オーストラリア州の州都パースに生まれ、その後西オーストラリアの海辺で、海や自然に親しみながら成長。パースのカーティン工科大学に在学中、19歳で書いた初めての小説「An Open Swimmer」で、1981年、新人作家にあたえられるオーストラリアン/ヴォーゲル文学賞を受賞、作家となった。その後、数多くの文学賞を受賞。国内で最も権威ある文学賞、マイルズ・フランクリン賞は三度受賞している。今やオーストラリアで最も著名な作家の一人で、フィクション、ノンフィクション、児童文学と、幅広い著作活動を続けており、作品は舞台化、映像化もされている。世界的な権威を誇る文学賞であるイギリスのブッカー賞の最終候補に二度ノミネートされるなど、国外での評価も高い。『ブルーバック』で1998年にボリンダ・オーディオブック賞ならびにウィルダネス・ソサエティ環境賞、1999年にWAYRBAホフマン児童文学賞を受賞
小竹由美子[コタケユミコ]
1954年東京生まれ。早稲田大学法学部卒業
橋本礼奈[ハシモトレイナ]
北海道生まれ、東京在住。武蔵野美術大学大学院修了。個展、公募展などでおもに油絵の作品を発表しながら、壁画、挿絵、テレビドラマの美術協力などの仕事をする。主体美術協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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