内容説明
あなたはこの本で、ある町の誕生から現在までを、時代順にたどることができます。はじまりは石器時代、川のほとりの小さな集落です。そして同じ土地が、一万年以上の歳月のあいだに大きく変化し、いまではにぎやかな都会の中心です。この絵本は、時代ごとの昔の人間の生活ぶりをあざやかに見せてくれます。
目次
町の物語
石器時代(紀元前10,000年ごろ)
原始農耕の時代(紀元前2000年ごろ)
鉄の時代(紀元前600年ごろ)
ローマ人の時代(100年ごろ)
新しい部族(600年ごろ)
バイキングの来襲(900年ごろ)
中世の村(1200年代)
中世の町(1400年代)
悪疫の流行(1500年代)〔ほか〕
著者等紹介
ヌーン,スティーブ[Noon,Steve]
コーンウォールで育ち、同地で1985年、テクニカル・イラストレーションの高等国家資格を得る。以後、イラストレーターとして自立。さまざまな技法を駆使して、出版分野以外でも活躍。イギリスのバース在住
ミラード,アン[Millard,Anne]
小さいときから古代エジプトに興味を持ち、大学でもエジプト学を研究した。博士号を得たのち、エジプト調査研究協会のメンバーとして、長いあいだ発掘作業をつづけた。最近は自然環境部会の仕事をしている。そのほかに、古代エジプトについての講義、講演をたびたびおこなっている。ロンドンとドーセットに住み、歴史関係の読み物も多く発表している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
82
迫力満点で、よくここまで細かく描けるものだと感心します。そして時代の移り変わりがよく分かります。とあるヨーロッパの川沿いの町を14の時代に分けて描いた絵本です。この絵本の大きさは、B4用紙ほどの大きさを横に使って見開きで、14の時代をカラーで描いています。この川沿いの町は、「ローマ人の時代」の100年ごろに一度ピークを迎えて1400年代から再度発展していきます。そして1700年代に、「ローマ人の時代」を超える街並みになって行き。その後は、発展を加速して行ったと、私には見えました。字の大きさは…大。2021/08/09
こら
47
とある川のほとりの町の1万年以上にわたる移り変わりを描いた絵本。読友さんがこのシリーズを読まれていて、おもわず手に取りました。いやいや、これすっごい面白い!原始集落から始まり、村や町へと変化していきますが、異民族の侵攻やペスト、宗教戦争と暗い側面もあります。でも、その時代に生きた人々が精緻だけどユーモラスなタッチで描かれていて、眺めているだけでもその息吹を感じ取れる。きっと、これから何回も読み直すだろう絵本に出会えました。2021/05/08
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
23
ヨーロッパの川のほとりにある、1つの町の誕生から現代まで、12000年の歴史の中から、14の時代をとりあげ、人々の暮らしの移り変わりを描いた絵本。狩猟・農耕時代、村はおだやかでした。けれど文明を持ち込んだローマ人の支配、他民族の侵入、バイキングの襲来を受ける度一変します。産業革命、工業化など村は都市へと成長し現代に近くなります。その反面、空や川はよどんでくる…。ページをめくれば、好きな時代へ行けるという意味で、タイムトラベラーなのでしょう。2020/01/16
花林糖
20
(図書館本)横長大判絵本で見応えたっぷりで、当時の解説が枠外にも記載されています。紀元前1万年頃~現代までのある川辺の町の遍歴。100年頃にローマ帝国に支配されかなり発展。しかし600年頃には帝国は滅び破壊され別の部族が住むけれど、ローマ時代の発展がなかったかの様に衰退しているのが興味深い。その後は徐々に発展していくけれど、絵の奥の方には遺跡等が描かれていたり、建物が同じだったりと探し物が楽しい。絵もかなり細かく丁寧で◎。2021/05/28
ぴょこたん
17
読メさんの感想で読みたくなった本。「ウォーリーをさがせ」のような、絵の中からヒントを参考に人を探すものなのだが、それをすることで同時に歴史も勉強できるという優れ物。親子で楽しめそう。2014/10/02