内容説明
ヨーロッパでは、思想が行為を生み、行為が芸術に昇華される。個人の自由が宗教により更に深められ、国境が民族を分ちつつ、同時に民族が国境を超えて新しい文化を創造する。本書は、ヨーロッパ体験35年の私が、そのような異文化に照らして日本を顧みるべく、俳句の眼を光らせて文学と美術の狭間を彷徨い歩いた自伝的・告白的随想集である。
目次
主よ、いずこに行き給う
1 俳句の喜び
2 フランクフルト美術散歩
3 欧州俳句巡礼
4 ドイツ語歌仙の片鱗
5 マルスリーヌの歌―閨秀詩人デボルド・ヴァルモールの生涯と作品