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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たけふじ
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「ソ連は有史以来外国の包囲に対する恐怖に取り憑かれており、有史以来包囲勢力の排除に努めてきた」(p316)。本書は冷戦序盤の1966年出版ながら、2022年のウクライナ侵攻に際してロシアが自らを正当化するために主張した思想となんら変わらない。それゆえに「力の論理には極めて敏感」(p86)であるということも、米国の警告に対して態度を硬化させていく現状と軌を一にしている。恐ろしいのは、西側諸国もロシアの動きを見て政策を硬化させていっている点。冷戦期では双方が「瀬戸際」で踏みとどまったが、今回は果たして…2022/10/01