失権

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  • サイズ B6判/ページ数 211p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784344994560
  • NDC分類 916
  • Cコード C0093

内容説明

神戸製鋼所に仕え、花街で暗躍した半生。すべては“鉄の家業”と郷土“脇浜”を守るためだった。

目次

序 黄昏
神戸乗馬倶楽部
幻のオリンピック候補選手
昭和二〇年の夏
小さな本家
密命の打診
児玉誉士夫の影
神鋼・尼鉄の合併成立
夜の秘書課長
虚像「島田のブンブン」
震災バブル
虚像「シマブンBBビル」
失権
名義株裁判
利他の誇り
こころの石垣
神戸の空

著者等紹介

島田文六[シマダブンロク]
昭和7年(1932)神戸生まれ。関西大学文学部卒、歴史考古学専攻。昭和39年(1964)の東京オリンピック出場を嘱望された馬術競技選手であり、平成5年(1993)のヒット曲『島田のブンブン』のモデルで、実質的プロデューサー。江戸時代後期から続く家系(島田本家)の長男として生まれ、家業である、株式会社神戸製鋼所の構内作業及び製鉄原料納入を請け負う協力会社、株式会社シマブンコーポレーション(旧・島文工業)のオーナー社長を40年にわたり務めるが、平成20年(2008)のリーマンショックによる海外巨額投資損失事件で解任。同時に、親族を含む経営幹部らに名義株の返還を否認され、オーナー権も喪失(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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4
誰が呼んだか島田のブンブン。スクラップ業者のシマブンコーポレーション(オーナー企業と書かれている)の社長を40年以上務めた著者(神戸高校→関大)で、リーマンショックでの海外事業巨額損失事件で解任された。同社は神戸製鋼所の構内作業及び製鉄原料納入を請け負う協力会社とのこと。新日鉄住金は長男で神戸製鋼は末弟のため、長男は力八分で操業する流れがあるという話しが面白かった。『島田のブンブン』は著者の余興の宴だったのが始まりとのこと。2017/12/28

K.C.

2
3月いっぱいで閉店してしまった大型書店で、平積みになっていたときから気になっていた本。2時間弱で一気に読み切る。馬術競技で失格を「失権」ということは初めて知った。 戦中に父を病気で亡くし、代々続くオーナー企業を終戦直後に承継してからの一代記。オーナー企業ゆえの親族間の諍い、神戸製鋼とのつながりなどを描く。後半はやや醜い筆致になるが、「書簡~後書きとして」で綴られた作家・岩下尚史さんの潤いに富んだ文章で救われる。そこには事業の専門家ではない岩下さんならではの「総括」が光る。それだけでも読む価値あり。2018/05/05

Akio Kudo

1
★ まるで自費出版のような、客観性の無さや身内感。ひたすら権力の座を追われた元経営者の恨みつらみを読まされる。2018/12/27

wakazukuri

1
あの歌「島田のブンブン」は、実像があったのか。知らなかった。苦しい時もあったが、ぼんぼんで育った彼は、先祖代々続いた家業のオーナー会社の跡取りだ。波瀾万丈。はたから見ると、結構、夜の秘書課長の振る舞いが虚ではなく実像に映っただろう。本人は、給料を使い込んで無理していたというが。結局、最後は何もかも失ってしまう。作家のあとがきがいい。その実を見定めつつも、諫めることも怠らない。著者の関西弁の筆致が全体を柔らかく包んでいて、読みやすかった。2018/09/29

kadoyan

1
「シマブン」と名のしれた神戸製鋼と深くかかわるシマブンコーポレーション社長による神戸製鋼の権力闘争のための資金づくりをすすめてきた告白的な内容。最初の石炭火力発電所建設のときに灘五郷の住民に嘘の説明をしてきたことなど赤裸々に告白。神戸製鋼の闇の一端が垣間見える。2018/01/01

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