出版社内容情報
なぜある人とっては何の変哲もないモノが、別のある人には感情を揺さぶる特別な存在になるのか。なぜパントマイムでは、壁や障害物が実際にあるかのように見えるのか。これらの問題に答えるのが「プロジェクション(投射)」の認知科学だ。世界を見る時、私たちは心で生成されるイメージを無意識のうちに現実の存在に投射し、重ね合わせて見ている。この心と現実の世界をつなげる「プロジェクション」の概念が、人間の心をめぐる数々の謎を解き明かしつつある。最新の研究成果から人間の本質に迫る知的興奮の一冊。
内容説明
なぜある人にとっては何の変哲もないモノが、別のある人には感情を揺さぶる特別な存在になるのか。なぜパントマイムでは、壁や障害物が実際にあるかのように見えるのか。これらの問題に答えるのが、「プロジェクション(投射)」の認知科学だ。世界を見る時、私たちは、心で生成されるイメージを、無意識のうちに現実の存在に投射し、重ね合わせている。この、心と現実の世界をつなげる「プロジェクション」の概念が、今、人間の心をめぐる数々の謎を解き明かしつつある。最新の研究成果から人間の本質に迫る、知的興奮の一冊。
目次
第1章 これまでの認知科学(心とは何か;第二世代までの認知科学の限界 ほか)
第2章 プロジェクションとは何か(プロジェクティッド・リアリティ;偽物の手を自分の手だと思い込む ほか)
第3章 自己と身体(二種類の自己の在り方;ミニマルセルフ:遊離する自己と身体 ほか)
第4章 意味に彩られた「モノ」(あらゆるモノは複雑な意味を持つ;カレーを食べるときにトイレの話をしたくない理由 ほか)
第5章 認知科学で進化の秘密に迫る(進化についてのおさらい;三元ニッチ構築という考え ほか)
著者等紹介
鈴木宏昭[スズキヒロアキ]
1958年、宮城県生まれ。81年中央大学文学部哲学科卒業、88年東京大学大学院教育学研究科を単位取得退学。東京工業大学大学院総合理工学研究科助手、エディンバラ大学客員研究員などを経て、2009年に青山学院大学教育人間科学部教授となる。13年から15年まで日本認知科学会会長を務めるなど、日本の認知科学を牽引。23年3月8日逝去
川合伸幸[カワイノブユキ]
1966年、京都府生まれ。90年関西学院大学文学部心理学科卒業、95年関西学院大学大学院文学研究科を満期退学。日本学術振興会特別研究員、名古屋大学人間情報学研究科助手などを経て、同大学教授。2005年第一回文部科学大臣表彰・若手科学者賞、23年同科学技術賞、10年日本学士院・学術奨励賞、日本学術振興会賞を受賞。23年から日本認知科学会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ta_chanko
S. I.