内容説明
キリスト教誕生以来、ヨーロッパ社会には「反ユダヤ主義」がはびこるが、ユダヤ人たちは迫害に屈せず、移り住んだ地でタフに生き抜いてきた。とくに英国における成功は目覚ましい。一三世紀、エドワード一世はユダヤ人を国外追放するが、一七世紀、クロムウェルが再入国を許可。以後、彼らはロイド=ジョージ、チャーチル、サッチャーほか有力政治家と深く結びつき、一九世紀に銀行業を興したロスチャイルド家は、世界屈指の財閥に成長した。イギリス千年の盛衰に重大な役割を果たしたユダヤ人の足跡を読み解く。
目次
第1章 中世―大富豪登場から追放令まで(英国史上歴代一位の大富豪;女金貸しリコリシア ほか)
第2章 近世―再入国と独自のビジネス展開(再入国の立役者;クロムウェルのユダヤ諜報団 ほか)
第3章 近代―宰相ディズレーリとロスチャイルド家(盗品故買の帝王、ソロモンズ;近代拳闘の先導者メンドーサ ほか)
第4章 現代―ユダヤパワーの持続可能性(チャーチルのシオニズム;イスラエル・ダイヤ産業の出発点 ほか)
著者等紹介
佐藤唯行[サトウタダユキ]
1955年、東京都生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得。獨協大学外国語学部教授。専門はユダヤ人史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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