内容説明
「教養=知識量」という考え方はもう通用しない。ネットで検索すればあらゆる情報が瞬時に手に入る今、知識量の重要性は相対的に低くなっているからだ。東大教授2人が提唱する教養とは「正解のない問いに対し、意見の異なる他者との議論を通して思考を柔軟にし“自分がよりよいと考える答え”にたどり着くこと」。その意味するところは何なのか?どうすればこの思考習慣が身につくのか?人工知能の発展が著しい現代だからこそ、人間にしかない能力を磨く必要がある。その要諦が詰まった一冊。
目次
序章 間違いだらけの日本の教養観(日本人の教養観を振り返る;なぜ「教養=知識量」という誤解が生まれたのか ほか)
第1章 「教養」の本質とは何か(「教養」はどのように生まれたのか;いかに自分の頭を耕すか ほか)
第2章 東大で教えている教養(東大ではリベラルアーツを学ぶ;自分で考え、アウトプットすることを重視 ほか)
第3章 教養がない人生は生き残れない(専門性だけが高い人材は生き残れない;異分野にどれだけ関心を持てるか ほか)
第4章 教養が身につく習慣(教養ある「情報の選び方」;「情報を選別しない」という選択もある ほか)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
97
うーんまあまあ。これからの時代においてはたくさんの知識を持っていることが教養なのではなく、多様性を理解しながら視野を広く持ち、自分で考えることが大事だよってことを伝える一冊。言ってることはわかるけど、さほど目新しさはなく、ハウツー部分も具体性にかけるので、あまり印象に残る内容がなかったのはちょっと残念なところ。悪くはないけど、良くもない。2021/11/29
けんとまん1007
64
納得の一冊。もちろん、理解というか、自分の血肉になっている度合いは、傍から見るとどうかはわからない。知識と知恵の違いにも通じることだと思う。また、ネガティブケーパビリティの要素もあるのだと思う。自分なりの一定の専門性があり、広く関心を持ち、違う要素・視点との接点を持つようにこころがける。そこで、否定せず受け入れ、時間をとり考えることを繰り返す。ここが薄いのが、今の世のなのかの状況にもつながっていると思う。2025/05/24
Kentaro
56
楽天が社内教養語を英語にしているが、ここで重要なのは、英語を母語にする人には、英語における文化が紐付いている。一方、文化はさておきコミュニケーションの手段として英語を使う人たちもいる。ここで大事なのは、公用語を英語にすることで、そうした多様な人材を受け入れて、そこで何かしらの化学反応が起きて、新たなイノベーションを生み出す土壌を作ることにある。異分野の人と接点を持つと、少なからず、そういう考えをするのかといった驚きをもって考えさせられることがある。答えのない問いを与えられたとき、多様な発想力が必要になる。2022/02/02
さきん
24
前から言われていること。違う視座を持ってことなる価値観を持っている人とも意志疎通できること。2020/01/03
こぽぞう☆
16
図書館本。斜め読み。若い人に読んでもらいたいなー。「知識」だけでは「教養」にならない。と書かれているが、自身も東大出で、東大の学生教えてればそうなるよね。ググればなんでも出てくるとはいえ、それを読み解くためにも知識は必要。凡人はそこから。2019/08/30
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