内容説明
戦争への姿勢にも、怒りがあり、嘆きがあり、涙がある!“究極の発言者”の本音と葛藤。「五箇条の御誓文」から「誕生日会見」まで、250の発言で読み解く日本の近現代史!
目次
第1章 明治天皇1―表の文語体、裏の京都弁(「広く会議を興し、万機公論に決すべし」(明治元・一八六八年)
「ことしは見むと思ふたのしさ」(明治一〇・一八七七年) ほか)
第2章 明治天皇2―隠された「大帝」の本音(「朕応に行くべし」(明治二四・一八九一年)
「今回の戦争は朕素より不本意なり」(明治二七・一八九四年) ほか)
第3章 大正天皇―発病と「お言葉」の危機(「今日はこうして中(を)よく見てから開けたよ」(時期不詳)
「お前はこの頃随分と強くなつたな」(時期不詳) ほか)
第4章 昭和天皇1―揺れる「リアリスト」の喜怒哀楽(「辞表を出してはどうか」(昭和四・一九二九年)
「若し必要なれば、余は事件の拡大に同意するも可なり」(昭和六・一九三一年) ほか)
第5章 昭和天皇2―君主をやめられない症候群(「戦争となるの結果を見ましたことは、自分の最も遺憾とする所」(昭和二〇・一九四五年)
「単なる神話と伝説とに依りて生ぜるものに非ず」(昭和二一・一九四六年) ほか)
第6章 今上天皇(平成の天皇)―象徴的行為への強い意志(「現代にふさわしい皇室の在り方を求めていきたい」(平成元・一九八九年)
「長い避難生活の苦労は、はかり知れないものと察しております」(平成三・一九九一年) ほか)
著者等紹介
辻田真佐憲[ツジタマサノリ]
近現代史研究者。1984年、大阪府生まれ。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院文学研究科中退。2012年より文筆専業となり、政治と文化芸術の関係を主なテーマに、著述、調査、評論、レビュー、インタビューなどを幅広く手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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