内容説明
ただ気分を吐き出すためだけの言葉をネット上に書き散らし、真偽の不確かな情報に右往左往し、目的もなく自分のフォロワーを増やそうとする。そんなものは、コミュニケーションではない。高度成長期以降、日本人は「現状維持」のために協調性ばかり重んじて、本質的な問題について真剣に「議論」することを避け続けてきた。そのツケが今、原発問題を筆頭とする社会のひずみとして表面化しているのだ。我々はなぜ人と繋がろうとするのか。真のコミュニケーションとは何か。世界が認める巨匠が初めて語る、目から鱗の日本人論。
目次
第1章 コミュニケーションのできない日本人
第2章 僕は原発推進派である
第3章 曖昧な言葉が生む無責任な世界
第4章 日本はまだ近代国家ではない
第5章 終わりなき日常は終わらない
第6章 自分の頭で考える―本質論の時代
著者等紹介
押井守[オシイマモル]
1951年、東京生まれ。アニメーション・実写映画監督。「うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー」(84年)、「機動警察パトレイバー劇場版」(89年)、「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」(95年)など、数々の劇場作品を手がける。「イノセンス」(2004年)は全世界で公開され、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門にノミネート。「スカイ・クロラThe Sky Crawiers」(08年)は、ベネチア国際映画祭のコンペティション部門にノミネートされた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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