内容説明
三七年にわたり「終わらないベトナム戦争」を取材し続ける竹内正右氏。ポル・ポトに三回会った唯一の外国人、馬渕直城氏。軍事オタクが高じて戦場ジャーナリストになり、世界の戦争を見尽くした後、バグパイプ奏者に転じた加藤健二郎氏。九・一一の映像に衝撃を受けて戦争取材に身を投じるも、経済的に困窮し、サラリーマンに転じた中川昌俊氏。時代遅れで無鉄砲で極端、だが、知恵と冒険心とユニークな発想に溢れた四人の人生に、戦場取材を志すも思い半ばで断念した体験を持つ著者が迫った、異色のインタビュー集。
目次
戦場に行かなかった父から子へ
第1部 職業としての戦争取材(食いつめたらカタギに戻り(加藤健二郎×中川昌俊×日垣隆)
「ペンかパンか」の発想を超えて(中川昌俊×日垣隆)
愉快な隙間ビジネス生活(加藤健二郎×日垣隆))
第2部 戦争ジャーナリストに未来はあるか(ベトナム戦争は終わっていない(竹内正右×日垣隆)
ポル・ポトのシンパと呼ばれても(馬渕直城×日垣隆)
真実を伝える矜恃(馬渕直城×竹内正右×日垣隆))
著者等紹介
日垣隆[ヒガキタカシ]
1958年、長野県生まれ。作家・ジャーナリスト。新聞・雑誌・書籍のほか、ラジオ番組のホスト、海外取材等、多方面で活躍。『そして殺人者は野に放たれる』(新潮文庫、新潮ドキュメント賞受賞)など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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がんぞ
3
第一次大戦の悲惨さは真実が報道されなかったことによるかも知れない。第二次大戦では日本の『大本営発表』に限らずむやみな宣伝戦が行われた。さてベトナム介入当初にはアメリカは自信があって自由に報道させていたが、統制する共産主義側と対してはあまりにも不利であった。今でも“アメリカは負けていなかった”と言う人がいる…。静止画ばかりか動画まで電送できるようになって戦場カメラマンの立場は苦しくなった…。それにしてもポル・ポトの大虐殺を否定するジャーナリストが居るとは。80年前の南京大虐殺否定など信じてもらえないはずだ。2014/01/20
すいか
2
馬渕さんは相変わらず暴走。竹内さんの仕事に興味を持った。沼沢さんの件は別の本で読んだけども、著者との因縁にはびっくり。2010/10/25
poefan
2
面白いと書くと顰蹙を買うがこれは面白いし、ためになる楽しいという不思議な本。200ページの重量級本。ジャーナリスト日垣隆氏の面目躍如。著者の初期の本を読みたくなった。2010/02/28
noko
1
安田さんが解放されて、戦場ジャーナリストについて色々調べてみたくなって、この本を借りた。でも、一章目を読み、なんとも言えない違和感を感じて、ネットで著者を検索してみたら、驚きの結果が出てきた。心理学初心者の私の違和感は、間違いなかったんだと感じた。だが、この本を全て真実だと思って、純粋に読んだ読者が沢山いるのだとしたら、酷い事だ。対談されている方には、勿論本物のジャーナリストがいると思う。でも馬渕さんのポルポトの話は、賛同しかねる。2018/11/07
坊っちゃん
1
★★★2017/11/12